2008-02-14 | 記憶
めったに雪が降ることがないだけに、カメラ片手に雪景色を撮りに出かけた。
田畑や民家の屋根が白く染まってとてもきれいだった。何気ない風景がとても新鮮に映る。
しばらく景色を眺めていると、どこからか「引っ張って」という子どもの声が聞こえてきた。目をやると100mほど離れたところで、お父さんが幼い子どもを農具の「いしみ」に乗せてソリ遊びをさせている。子どもは大喜び。お父さんは何度も引っ張らされてバテ気味のようだが、「もう1回」の声に応じて懸命に引いてあげている。
もしかしたら子どもにとって初めてのソリ遊びなのかもしれない。ほほえましくもあり、きっと楽しい思い出として子どもの記憶に残ることだろう。
39年前といえば、私が小学生の時。 2月に雪が積もったという記憶はないが、今と比べると雪の日は多かったような気がする。校庭で雪だるまを作ったのを覚えている。当時はまだ舗装されていない道も多く、そのため何日か雪が残っていて学校の行き帰りも雪遊びを楽しめた。路面電車も走っていて、線路脇の雪を集めていて警笛を鳴らされたほろ苦い記憶もある。
記憶は時として辛いことや悲しいことを思い起こさせるが、今はない風景を重ね合わせて感じることができるありがたさもある。
2008-01-18 | 帰り道
字が上手な人は本当にうらやましい。
もう35年も前になるが、たった一度だけ神社に習字が貼られたことがある。
定番の「希望」という字。もちろん賞をいただけるようなレベルではなく、単に貼られたというだけのことだが、それでも嬉しかった。
先日、所用を済ませた帰り道、お参りを兼ねて35年ぶりにその神社に寄ってみた。辺りの様子は変わっていたが、神社は当時とあまり変わっていない。なつかしさがこみ上げてくる。
もう一箇所、思い出のある神社に立ち寄ってみた。ここも34年ぶり。
当時、神社から少し離れた場所に防空壕が残っていて、友達といっしょに入った。防空壕の中は数十メートルのところで崩れていたが、T字路になっていて、壁には無数の弾丸の跡、地面には錆びた薬きょうがたくさん落ちていた。戦時中のものだと思うが、当時、中学生だった自分には衝撃的な光景だった。
防空壕を出た時には、入る時の探検気分は失せて言葉がなかった。しばらくして友達と静かに眼下に広がる海を見ながら「怖かったろうね」「防空壕にいた人はどんな気持ちでこの海を見たんかね」などと話したことを覚えている。
今は防空壕もなくなって、桜がたくさん植えられたきれいな公園になっている。しばらく海を眺めながら、そっと手を合わせた。 2008年も平和でありますように・・・
2007-08-13 | 眩しさ
夏真っ盛り。夏の甲子園も始まった。30年ぶりくらいになるだろうか。テレビで見たのは。ガッツポーズや雄叫び、ベンチではしゃぐ様子を見ていると時代が変わったなと思う。私の学生時代は、ガッツポーズはしてはいけない行為だったし、はしたない行為とされた。一喜一憂する様子はいい意味では素直な感情表現だろうが・・・・。野球本来のパフォーマンスは打つ、走る、守ることにあり、そのことで表現するものではなかろうか。ヒットやホームランを打ってガッツポーズをすることでもなければ、相手を三振に取って面と向かって雄叫びをあげることでもないように思う。目立つためのパフォーマンスにはどこか違和感があり、結局テレビを消してしまった。
数日後、所用を済ませて近くの野球場を覗いて見た。球場は静まり返っていたが、サブグラウンドで高校生が基本的な練習を繰り返し行っていた。勿論、観客は誰もいなかったが、黙々と練習する姿は何ともすがすがしくて眩しかった。
球場を後にすると、しばらくして田んぼのあぜ道の草刈をしている農家の方を見かけた。気温は35℃近く。70代だと思うのだが、車を降りてしばらく見ていた。相手は私が見ていることなど眼中になく、黙々と草刈を続けている。見ていようがいまいが、地道に自分の仕事をする。眩しい光景である。風に揺れ、太陽の光を浴びてキラキラと輝く稲がとてもきれいだった。
2007-05-30 | 自然の色
藤の花を見に行った。ゴールデンウィークということで、人も車も多い。急な坂や階段を上ると藤棚が見えてきた。愛犬を連れて行ったが、足が短くて階段がうまく上れない。
一生懸命に上ろうとチャレンジする愛犬がとてもいとおしい。
結局、抱いて上ることになったが、眼下に広がる景色はとてものどかで美しかった。
藤棚は手入れが行き届いていて、地域に人たちが大切に守り育てているのがよくわかる。自然がつくりだす透きとおるような花の色合い。絵の具では再現できない自然の奥深さを感じる。
藤の下で愛犬の記念写真を撮ったが、これまたじっとしていなくて結局2枚だけ。「きれいな花 おすわりしてこっち向いて」と声をかけるが、通じるわけもなく、近くでお弁当を食べている人の側に行きたがる。絵に描いたように花よりだんごである。
家から車で少し走れば、このような山もある。川もある。田んぼもある。海もある。毎日の生活のなかでそんなことは忘れているが、身近なところに自然の色がある。何と贅沢なことか。
最近はずっと下ばかり前ばかり見て、遠くに目をやることもなければ空を仰ぎ見ることもなかった。何をそんなに急いでいるのだろう、ゆっくりでいいじゃないという気持ちになれた。
翌日は見事なまでの筋肉痛。
気持ちの余裕はできたが、体力に余裕がない。ちょっと情けない。
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